オレゴン州ゴージ地域の州下院第52選挙区で、共和党のワスコ郡コミッショナー、スコット・ヘギー氏(64)が、民主党の対立候補で政治経験の浅いハンク・サンダース氏(25)を「データセンターへの企業減税支持者」として描くキャンペーン広告を展開している。ヘギー氏は16年間の郡コミッショナーで、ザ・ダルズ港の元エグゼクティブディレクターでもある。
選挙区にはオレゴン州初のデータセンター・キャンパスがあり、グーグルが2006年にザ・ダルズ港のコロンビア川沿いで建設を開始した施設が拡張を続けている。同施設は市の水供給の約40%を消費し、水資源に圧力をかけていると記事は伝える。第52選挙区は州内でも数少ない接戦区とされ、有権者の構成は無所属が約38%、民主党が30%、共和党が25%だという。
サンダース氏は近月、州全体でのデータセンター建設について、期間を特定しないモラトリアムを求めており、民主党のティナ・コテック知事も再選キャンペーンで同様の主張をした。これに対しヘギー氏は電話取材を拒否し、メールで、税優遇や地域投資を含むデータセンター開発の判断は地域が行うべきだと述べた。
ヘギー氏側の政治活動委員会は8月に「hypocritehank.com」を開設し、サンダース氏の写真や現金を数える手元映像、データセンター映像などにナレーションを重ねた広告を配信した。広告ではサンダース氏の過去のポッドキャスト「Everything Oregon」2025年6月回の音声を用い、「AIスタートアップ」や「AIデータセンター」に触れた発言と「We’ll pay for it」という一節を切り取っている。サンダース氏が提供した当該回の書き起こしでは、飲食店の税率引き下げや、法律事務所・テック企業・スタートアップなどへのオフィス提供といった優遇策が語られている。一方、サンダース氏は「データセンターへの減税を求めたことはない」と述べ、広告は虚偽だと反論した。
ヘギー氏は、サンダース氏が以前はデータセンターに前向きだったが、現在はモラトリアムを求めるまでに態度を変えたと主張した。ヘギー氏は自身について、過去15年余でザ・ダルズのグーグル向けに複数の税優遇パッケージを承認してきたとされ、今年だけでも固定資産税の減税が$50 millionに上るとThe Oregonian/OregonLiveの報道を挙げている。さらにザ・ダルズ港の責任者としてグーグルに土地を売却したとし、雇用創出や地域経済、学校支援につながるよう「公正な負担」と「約束の履行」を求めたとメールで述べた。
資金面では、ヘギー氏が11月3日の選挙に向けて$450,000超の献金を集め、建設・請負系の労組や団体から$8,000を受け取っている。サンダース氏の献金は約$170,000で、主に個人からの小口だという。ポートランド拠点のDHMの世論調査研究者ジョン・ホーヴィック氏は、データセンターが生活費問題を巡る攻撃材料になっていると述べ、世論調査ではモラトリアム支持よりも税優遇反対の方が支持を得やすいと語った。
